葛尾コラム:山に登ろう!手倉山

人はなぜ山に登るのか? そこに山があるからだ。

というわけで、2021年4月18日(日)、葛尾村南東部にある標高631メートルの手倉山(てくらやま)に登ってきました。

手倉山は、1998年に福島テレビの企画で田部井淳子さんを選定委員長として制定された「うつくしま100名山」にも指定されています。なお、手倉山の「倉」は岩場という意味があるそうです。

県道253号線から見た手倉山。この写真の150メートルくらい先に登山口があります。山頂は岩場の影に隠れてこの写真からは見えません。

この日は夜半過ぎまで嵐のような大雨が降っていました。ただ朝にはすっかり上がり一部青空も出始めましたが、予定していた手倉山登山は前の日のうちに中止となりました。しかし、もしやと思い待ち合わせ場所に行ってみると、いました! 山に登りたくてうずうずしているメンバーが!

引率役の方に電話してみると、「登るならこれから向かうから待ってて!」とのことで、一旦は中止となった手倉山登山が急きょ決行されました。

手倉山は葛尾村南東部で、浪江町に面しています。登山口は葛尾村側と浪江町側にありますが、浪江町側は帰還困難区域内にあるため、今は葛尾村側からしか登ることができません。

葛尾村からの登山口は、県道253号線沿いにあり、看板や鳥居もありますのでわかりやすいとは思いますが、駐車スペースが広くないので、登山口へはできる限り乗り合いで行かれることをお勧めします。登山口の鳥居は、山頂付近にある手倉山神社のものです。

手倉山登山道入口には手倉山神社の鳥居があります。

登り始めてすぐ涸れ沢を左に横切り急勾配に入ります。誤って涸れ沢に沿って登らないように注意が必要です。登山道にはピンクやブルーのリボンが木々に巻き付けられているので、ちゃんと確認しながら登れば迷うことはなさそうです。それにしても気が滅入るくらいの急勾配です。

写真だと伝わりにくいですが、ものすごい急勾配です。

4月の中ほどということで、木々は新芽を出し始めたところで、トウゴクミツバツツジやアカヤシオなどが咲いていました。

登山道は、途中岩場や斜面などがありますが、手すりやトラロープなどは設置されてなく、両手・両足を使って慎重に登らなくてはなりません。春の時季にも地面は落ち葉で埋め尽くされていましたので、滑らないようにも注意が必要です。

山の斜面にわずかに作られた道を慎重に歩きます。落ち葉もかなり堆積しています。(写真は下山時)
山頂近くになると、立ち枯れたスギが多くあるのが目につきました。写真はスギの立木から剥がれ落ちた樹皮です。

やがて登山道正面に大きな岩が見えてきます。登山口から見上げた時の岩です。振り返ると阿武隈の山々が見渡せますが、あまりの眺望に足がすくみます。よくここまで登ってきたなと思いました。

手倉山神社手前の登山道を振り返ると、阿武隈の山々が一望できました。
岩の陰には少し朽ちつつある手倉山神社がありました。この急峻な登山道を登って資材を運搬して建築したことを思うと、昔の人がこの山に宿る神を崇拝していたことが分かります。

この神社から100メートル弱、5分ほどで山頂の看板に到着しました。東側は山々越しに太平洋がくっきり見えました。西側には竜子山、五十人山、鎌倉岳など。南側には大滝根山、桧山、大鷹鳥谷山などが見渡せました。

手倉山山頂から太平洋を望む。右手に見えるのは、福島第一原発か!?
山頂付近で咲いていたアカヤシオ。

インターネットで公開されているヤマレコの登山記録を拝見すると、三角点のある本当の山頂は、ここから北に12~3分ほど行った場所にあるようです。看板のある場所は標高580メートルくらいの地点らしいです。

登山口から山頂まで3度ほど休憩しながら約1時間30分。標高はそれほど高くありませんが、勾配が急なので足腰の強い人でないと登頂は難しいと感じました。

以上、手倉山の現場からお伝えしました。