葛尾コラム:深紅のじゅうたん広がるクリムゾンクローバー

葛尾村では、5月中旬から下旬にかけてクリムゾンクローバーの真っ赤な花が咲き誇ります。クリムゾンクローバーは、その名の通りクローバーの仲間で、ストロベリーキャンドル、ストロベリートーチとも呼ばれる一年草です。NHKでは「ベニバナツメクサ」と紹介されました。クローバーというだけあって、葉っぱが3枚ずつあるのが特徴です。

ストロベリーキャンドルとも呼ばれるクリムゾンクローバー

福島第一原発の放射能事故により荒れ果ててしまった圃場の再生に、葛尾村ではこのクリムゾンクローバーに目を付けました。クリムゾンクローバーを緑肥として土にすき込み耕すことで圃場の地力回復を図ることを目的に2018年から作付けが始まりました。葛尾村では、緑肥に活用する取り組みに賛同した農家へ種子代を補助していて、毎年少しずつ作付面積が増えてきています。

この取り組みがいろいろなメディアで紹介されるようになると、少しずつ観光客が見に来るようになってきました。深紅のじゅうたんとなる圃場は、見に来てくれた人の心を打ち、クチコミやSNSで拡散され、新たな葛尾村の観光名所として定着するようになりました。

葛尾村大放地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2019年5月23日、大放の圃場
葛尾村大笹地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2020年5月24日、大笹2の圃場

2020年からは葛尾村にふるさと納税して頂いた寄付金を活用して、村でクリムゾンクローバーの種を買って村民の希望者に無料配布するという取り組みをしています。2021年は村民45人に計388.5kgの種を配布し、およそ13ヘクタールにクリムゾンクローバーの種が蒔かれました。

このような取り組みが功を奏して、景観維持と観光振興という副作用がはたらき、2022年は2000人以上の方にお越し頂きました。

葛尾村の復興の新たなシンボルとして定着しつつあるクリムゾンクローバーですが、圃場は入り組んだ路地の先にありますので、詳しい地図をご希望の方は、まずは葛尾村復興交流館あぜりあまでお越し頂きますようお願いいたします。

また見頃の時季を過ぎると、緑肥として耕してしまいますので、ご注意ください。

下の地図で主な圃場をご案内します(小規模な圃場はほかにもあります)。お手持ちのスマホでタップしますと、Googleの機能で各圃場までの経路をご案内できますので、ぜひご活用ください。

1.上葛尾1の圃場

国道399号線から大尽屋敷方面に西進し、大尽屋敷を通り越し、約750mほど進んだ左手に広がります。駐車場はありません。2021年からの作付け場所です。

葛尾村上葛尾地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2021年5月24日
葛尾村上葛尾地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2021年5月24日

【あぜりあからの道順】
 国道399号線を北上 → 約3.0km先を左折 → すぐ右折 → 約1.9km先に目的地

2.大笹の圃場(2023年は栽培していません)

近隣の佐久間牧場が整備している圃場です。圃場は3区画あり、うち1つは約2ヘクタールほどで満開時は深紅に染まった花に圧倒されます。駐車場はありません。場所は県道50号線から大笹地区に入った先にありますが、里山の入り組んだ場所にあるため、googleの経路検索でお越しください。

葛尾村大笹地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2019年5月23日
葛尾村大笹地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2019年5月23日
葛尾村大笹地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2021年5月24日
葛尾村大笹地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2021年5月24日

【あぜりあからの道順】
 県道50号線を東進 → 約1.0km先を右折 → 約1.4km先を左折 → 約0.6km先(突きあたり)を右折 → 約0.5km先を左折 → 約0.3km先に目的地

3.大放の圃場

県道253号線沿いにあります。駐車場はありません。松山工業さんが管理されています。圃場に立ち入る際は電気牧柵にご注意ください。

葛尾村大放地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2019年5月23日
葛尾村大放地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2019年5月23日
葛尾村大放地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2021年5月24日
葛尾村大放地区に咲くクリムゾンクローバー
撮影:2021年5月24日

【あぜりあからの道順】
 県道50号線を東進 → 約0.6km先を斜め右前方(県道253号線)へ → 約5.1km先に目的地