葛尾コラム:傘石発見!

全世界に初公開、いま傘石の全貌が明らかに

葛尾村の観光マップ(一部加工)

上の地図は、葛尾村の観光パンフレットに書いてあるものです。そこには「傘石」「くぐり石」という記載があるものの、現地には看板は一切なく、石までたどり着くことはほぼ不可能だと思っていました。

しかし、地元のおばあちゃんに傘石のことを尋ねてみると・・・

傘石までの道を知っているとのこと。

そこで、歴史や自然に関心のある地元の方を連れて案内してもらうことになりました。

※実はこの日、私(荒井)は都合で参加できませんでしたが、この日に参加した人からのお誘いで後日傘石までたどり着くことができました。

そこは、民家の軒先を通り抜けていかざるを得ないため、これまで看板がなかったとのこと。この日もこの民家に車を停め、歩いて傘石を目指しました。

傘石へのルート_駐車場所から傘石まで
上の赤いピンがスタート地点の民家。下の緑のピンが傘石です。
傘石へのルート
ルート中ほどの山道。写真奥が傘石方面となります。投棄された洗濯機が正しいルートを歩いている目印になります。

傘石までの高低差_駐車場所から
下山時に記録したため右肩下がりですが、傘石まではほぼ登り一辺倒となります。また民家から傘石までおよそ900メートルとなります。

民家から傘石までは、およそ900メートル。登り一辺倒ですが勾配はそれほど厳しくありませんので、普通に歩ける人なら20分くらいで傘石まで行くことができます。

ついに発見!これが葛尾の傘石だ!

笹藪に作った小道を抜けてほどなくすると、傘石発見しました!

一方向に大きくせり出した傘石
大きくせり出した傘石の「つば」

一方向に大きくせり出した石は、まさに「傘」そのもの。帽子のつばのようにも見えます。大きさは、幅約6.2m、高さ約5.9mで、地面に接している全周は約26.8mあります。張り出した傘の長さは約2.9mもあるなど、自然の状態でこのような形になることに驚きを感じます。

傘石に残された伝説

傘石には昔からの伝説が残されています。

ある年の農繁期、日照り続きで困っていた時、東より歩いてきた一人の修行僧が、傘のような形の大石に小石を投げ込むと、大粒の雨が降り出した。それ以来、雨乞いをするときはこの大石に小石を投げ入れるようになり、この大石を傘石と呼ぶようになったと伝えられている。

葛尾村観光パンフレット「かつらお 今・むかし」より

傘石にお越しになるには、どうしても民家の軒先を通る必要があります。その際、ひとこと山に入る旨お話しいただきますようお願いします。また山にはゴミなど捨てないようにご協力をお願いいたします。

注:葛尾村史には「笠石」という表記がありますが、観光パンフレットに合わせて「傘石」とさせていただきます。

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