葛尾コラム:葛尾でモリアオガエルの卵塊発見!
「モリアオガエル」ってカエル、ご存じですか?
見た目は普通のアオガエルなんですが、このモリアオガエルの特徴を一言で言えば、間違いなく「木の枝に卵を産み付けること」だと思います。一般的なカエルは、水の中にゼラチン状の卵を産むものが多いですが、このモリアオガエルは木の枝に卵を産むんです。孵化したオタマジャクシはどうやって生きていくかというと、雨などによって卵塊が溶け、真下にある池や川にポチャッと落ちる仕組みになっているんです。天敵の比較的少ない環境を見つけ出し、種を守るために編み出したカエルの知恵です。
葛尾村の周辺では、川内村の平伏沼(へぶすぬま)がモリアオガエルの繁殖地として有名で国の天然記念物にも指定されていますが、ここ葛尾村でもモリアオガエルの卵塊が見つかった!と村の人から声を掛けて頂き、早速現場へ急行しました。
現場は、国道399号線沿いで葛尾創生電力株式会社の社屋の向かい側です。藪の向こう側に小川が流れていて、その上に木々が覆いかぶさるような環境になっています。モリアオガエルにとって絶好の産卵場所だと知っているんですね。
手前には藪が生い茂り、近づくことができず見える範囲しかわかりませんが、少なくとも15個前後の卵塊が確認できました。国道から見える場所にもモリアオガエルが繁殖できるなんて、自然が豊かに残っている証拠と言えそうです。カエルは生態系のバランスが正常に保たれているかの指標にされるほど環境汚染の影響を受けやすい生き物です。この豊かな自然が、未来永劫保たれることを願っています。